マーケティングの基本を考えるⅦ

第3段階は、まだ顕在化していないが既に一定の人が気づき始めているニーズに応えるというやり方である。

私はこの潜在的ニーズのことを顕在化しているものと区別して「ウォンツ」と呼んでいる。

 

これは、「こういうものがあればいいのになあ・・・」という潜在的な需要をいち早く感じ取って、他者より先に形にすることを指す。

それはちょっとした発想の転換であったり、面白い組み合わせをすることで可能となるのだ。

 

例えば飲食店でいえば、数年前からブームになっている「俺の○○」という業態がある。

これはフランス料理のような値の張る食事を「立ち食い」という極めて庶民的な形態で安く提供するというビジネスモデルである。

 

これは「高級なフランス料理をリーズナブルな価格で食べたい」という顧客側のニーズと「おいしい料理を手頃な値段で提供したい」という飲食店側の思惑が一致した結果出現した形態である。

コストダウンを高級フランス料理と「立ち食い」という思いもかけない組み合わせで実現した。

 

この組み合わせ自体は、顕在化したニーズではなかった。

というより、顧客側は思いつきもしなかったであろう。

組み合わせてみたらこれが意外に支持された、ということなのである。

 

 

 

つづく