「奪還」・・スバルの矜持Ⅰ
2ヶ月ほど前だったか、いつものように新聞をめくっていると、いきなり刺激的な4つの文字と見慣れたブルーの精悍な車の顔が目に飛び込んできた。
4つの文字は「王座奪還」。
車はスバルのインプレッサである。
全国紙の1面全てを使った広告に更に目を通すと、スバルがニュルブルクリンクの24時間耐久レースで優勝した、という内容だった。
ルマン24時間耐久レースは聞いたことがあったが、ニュルブルクリンクでも耐久レースが行われていることは知らなかった。
ニュルブルクリンク・・・世界中の自動車メーカーのテスト走行が行なわれているこのドイツのサーキットの名前はよく知られていると思う。
私もそのことは知っていた。
例えば、このサーキットをめぐる日産GTRとポルシェの火の出るようなタイム争いは有名な話だ。
そのニュルブルクリンクで開催されているこういったレースについては初めて知った。
広告の内容を詳しく読むと、この世界で最も過酷な耐久レースでスバルは一度失ったクラス優勝の座を再び取り返した、というのである。
「王座奪還!」・・・男にはしびれる言葉だ。
奪われたものは奪い返せ。
負けたままでなるものか!
つづく