人生、計画通りに行くのか?―ノープランで来ちゃったなあ俺の人生―(前編)

よく「ちゃんと計画的に」と言うけれど、皆さん、子供の頃の夏休み、計画的に過ごしたことありました? 

私はできた例(ためし)はありませんでした。

 

仕事柄、お客さんには計画的な経営というものをお勧めしている。

ちゃんと経営計画を立てて、目標数字をしっかり見据えて、今やるべきことをしっかり把握して・・などといった、助言や指導をすることが、仕事をする上での大事な一分野となっているのだ。

 

普段メイン業務として顧客に導入してもらい、サポートしているのは会計システムである。

もちろんパソコンを使ってのシステムであることは言うまでもない。

近年、それらのシステムに経営計画を立てるためのソフトが組み込まれてきている。

 

現在、すべての客さんにではないものの、経営計画を考えてください、作ってください、ということをお勧めしているのだ。

数字に無頓着な経営者というのは多いもので、こういったソフトを使って、自社の業績にきちんと向き合ってもらうというのは、会計事務所の大事な仕事の一部でもある。

 

しかしここで、実に根源的な疑問が湧いてくる。

「それではお前は経営計画をちゃんと立てて、その計画通りに経営し、成果を出しているのか?」

ということである。

私も経営者の端くれではあるから、確かに自らの事業に関して計画的な経営というものが求められていることは間違いない。

 

それはわかっていたので、今まで何回か計画みたいなものは考えたり立てたりしてきた。

しかし、それを忠実に実行したという実感はない。

 

パートナーの女性税理士が真面目で実にキチンとした人なので、彼女サイドでは、経営計画のきっちりとしたフォームとまではいかないが、ちゃんと将来についても考えているようだ。

先日も10年後、20年後事務所がどうなるのかというシミュレーションを見せてくれた。

 

私はといえば、そういった話を聞いても「ほほう、なるほど。こうなるわけですね。」というばかりで、まるで他人事のようである。

もちろん、そういった彼女の姿勢については、ちゃんと尊重しているわけで、あまりピンときていない私の方が悪いのは言うまでもない。

 

計画的に生きる、生活する、或いは経営すると考えたときに、「俺ってどうだっただろうなあ。」と、これまでの自分を思い返してみた。

中でも、子供の頃に帰って思い出すのは夏休みだ。

 

皆さんどうだろうか?夏休みに入る前に、誰しも

「長い休み中は、ちゃんと勉強や生活の計画を立てて、ダラダラした毎日にならないように気をつけなさい。」

的なことを先生に言われた記憶があるんじゃないだろうか。

もちろん私も言われた覚えがある。

 

で、おそらくその計画みたいなものは立てたのだろうと思う。

しかし、そんなものは三日と続かなかったことは言うまでもない。

そもそも、小学生が計画的に勉強し生活するなんてあり得ない話だ。

 

当時は「夏休みの友」という、生徒全員に共通に配られる冊子になった宿題があって(今でもあるんでしょうか?)毎日1頁ずつきちんと勉強するように作られていた。

しかし、そんなもの守りはしない。

私は最初の2日か3日で、とっとと全部済ませてしまって、あとは絵を描くとか作文を書くとか日記をつけるとかいう宿題だけが残った。

 

長い長い夏休みは、もうすることもなく、毎日うだるような暑さの中で(当時エアコンなんてなかったので)何をして過ごしたらいいものかウダウダしていたのだった。

計画なんて関係なく大人の都合で、海水浴や旅行、お祭りなどが途中で入ってきたりもした。

 

まあ、この夏休みの話はほんの一つのサンプルに過ぎない。

つまり、

「計画を立ててその計画通りに忠実に生きる、生活するなんて、俺の場合まるでなかったなあ。」

ということなのだ。

 

しかしこれは基本個人レベルの話である。

事業となればそうも言っていられないことになる。

去年の夏休みは孫たちと魚を獲りに

 

つづく