リカバリーが効かなくなったのか?!?―昔は気合で治していたのに―
久しぶりに風邪をひいた。
めったに病気はしない方なので、今回はなんだか戸惑った。
覚えているのは、一昨年の4月にコロナのオミクロンに捕まって、一週間ほど仕事を休んだのが最後である。
あのときも、熱は二日ほどで下がったのだが、社員たちに
「10日は事務所に来ないでください。」
と言われて、仕方なく週末を挟んで10日ほど家でじっとしていたのだ。
いい年(つまり老年ってこと?)していると後遺症も怖いよ、などと脅す向きもあったのだが、回復後はどうってこともなかった。
それで、2年近く病気らしい病気にも罹ることもなくここまできたのである。
しかし、今回ちょっと油断してしまった。
ちょうど上京しているとき、大雪が降った。
その夜も外で飲んでいた私は、家路の途中、頭にすっぽりと雪の帽子をかぶり、足元が危ない中なんとか帰り着いたのだった。
こんな中を歩いて帰った。
で、これで風邪を引いたのではない。
部屋に入った私は、やれやれと服についた雪を払い、冷えた体を温めるため風呂に入った。
お気づきの方も多いと思うが、外が雪の日というのは、案外それほど寒く感じないものである。
しんしんと凍りつくような空気感のよく晴れた日よりも、むしろ、なんというかほんわりとした温かみのようなものさえ感じる。
この夜も風呂から上がった私は、やや薄着のまま少しぼうーッとしていた。
すると、かすかに寒気のようなものを感じたので、あわてて、一枚上に羽織ったのだが、そのときは遅かったのである。
間違いなく湯冷めしてしまった。
その後、布団に入って眠りにつこうとするのだが、なんだか喉の奥に違和感がある。
風邪の典型的な前兆だ。
その後、眠りに入ったが朝目が覚めるころには、完全に具合が悪くなっていた。
「そうだ!こういうときには「葛根湯」だ。」
と薬局に走り葛根湯を買ってきて飲んでみたのだが、時すでに遅し、だった。
本当は、これを服用して身体を休める、ということをしなければならない。
しかし、この日もいろいろと予定も入っていたので、それをこなし、家に帰ったらできるだけ身体を休めて回復を図ったのだが、急な下り坂を転げるように具合が悪くなっていく。
以前だったら、熱が上がったとき一回大汗かいて、そこを乗り切ったらケロっとウソのように回復したものだった。
が、今回はそんなこれまでの原則が全く当てはまらない。
のどの痛みが途中でとれたので、「よし、ここから回復だな。」と思っていても、その後また熱が上がったり、鼻詰まりがひどくなったりと、別の症状が襲ってくる。
ここまできて、仕方なく医者に行って、それまでの経過を話したら山のように薬を処方してくれた。
で、それを処方通りに服用して大人しくしていたら、ようやく回復基調へとたどり着いたのである。
なんか、今回、この回復基調までの道のりが、今までに比べて長かったなあ。
それと、なんだかガクンと体力の低下というものを実感した。
普段、元気にしているときは年齢など気にしないで、動き回っているのだが、いったん、こんな風に具合がおかしくなると、悪くなるスピードとその度合いは激しく、回復に向かうスピード感は実にノロいのである。
これが年を取るということか!
気力、体力、何でもないときは充実しているように見えても、こんな風に病気に捕まってしまうと、昔に比べてリカバリー力にお衰えを感じざるを得ない。
今回の教訓は、病気のきっかけになりそうな場面を作らないこと、くれぐれも油断しないこと。
とにかく、一度悪くなってしまうとなんだかとんでもない事態になることがわかったので、自分の健康に自信過剰になることなく、ちょっとした体調の変化にも高を括ることなく気をつけて生活していこうという大きな教訓になったのでした。