「脇役」が「主役」の座に躍り出る時代―社長には時代を捉えるセンスが必要・・感性を磨くためにやるべきこと―Ⅱ
日本の場合、「時代の感性」を、従来の男性社会の感覚で捉えようとするとことごとくおかしな結果になっています。
いったいこれはどういう理由によるのでしょうか。
それは、私は
「時代の感性を、理性(論理、ロジック)で捉えようとしているから」
だと思います。
政治や行政が音頭を取って、そういった事業(感性を取り入れた)に踏み出す際にも、当然誰か「担当者」をつけなければなりません。
その場合、それは「人事」の役割ということになります。
そうなると、いわゆる「お勉強」のできた、つまり、理性の勝(まさ)っていた男性が選ばれるケースが多いのではないでしょうか。
そんな人材にとって、感性とかセンスとかが問われる世界は、そもそも決して得意な分野ではないために、何ともちぐはぐな結果しか得られなくなっているのです。
私は、感性が必要な仕事は、感性の優れた人材が当たるべき、と思っています。
いくら、お勉強のできた理性の勝った人材が、それに当たろうとしても、それまでその人材が成功してきた分野とはまるで勝手が違います。
理性で無理やり感性の分野を解釈しようとするために、結果としておかしなことになっているのではないでしょうか。
つまり、感性の本質は感性によってしか掴めないのです。
これは、言い方を変えれば「センス」といったものになります。
「お勉強ができる」ことと、「センスがある」ということとはまるで違う世界です。
かつては「お勉強のできる人材」が、日本を牽引してきました。
つまり、試験に強い人材が様々な分野で重宝されたのです。
その頃は「時代の感性」に所属するタイプの様々な事象は、あくまでも「脇役」でした。
ところが、今やその「脇役」が「主役」の座に躍り出る時代になったのです。
おそらくこれからは「時代の感性」のようなものを敏感に感じ取り、何らかの形で自らの事業に取り入れていくようにしなければ、ビジネスはうまくいかない時代になるでしょう。
さて、こういったいわば時代の潮流みたいなものに、我々中小企業経営者はどのように乗っていったらいいのでしょうか。
時代のセンス、みたいなものをどうやって掴んでいったらいいのでしょうか。
センスが大事
つづく