生地のセレクトが抜群で、縫製も丁寧な「鎌倉シャツ」―「着道楽」?楽しく、面白く生きるのが、私の人生の目標(by石津謙介)各アイテム編―Ⅲ

【ボタンダウンシャツ編】3

鎌倉シャツとの出会い

いずれにしても、シャツは私の日常着であり、洗濯を繰り返すので、ある意味消耗品でもある。

そういう意味では、生地のセレクトが抜群で、縫製も丁寧な「鎌倉シャツ」は、もっともコスパの良い愛用品といえよう。

 

「鎌倉シャツ」のシャツはレギュラーカラー、ボタンダウンを含めて、何十枚持っているかわからない。

取締役会長の貞末良雄氏が、あの「VAN」の出身者だけあって、特にBDシャツに対する思い入れは人一倍強かったようだ。

メイドインジャパンで、確かにデキもいい。

 

ただ、残念ながら、この「鎌倉シャツ」にも、私を完全に納得させるブルーロイヤルオックスフォードのBDシャツというのは存在しない。

ジャケパンスタイルにBDシャツを合わせたい私にとって、ネクタイを締めることでそのスタイルは完成する。

 

しかし、惜しいことに「鎌倉シャツ」は、ネクタイを締めたときの襟のロールが私好みではないのだ。

ロールがちょっときつすぎる気がするのである。

私はもっと自然な感じで襟のロールが収まる方が好きなのだ。

 

初めのうちは、購入するたびに、自ら針と糸をもって、襟を止めるボタンの位置を少しずらして付け替えていた。

それでもなかなかうまく収まらないため、今はやめている。

というわけで、せっかくの「鎌倉シャツ」のBDシャツではあるが、もっぱら、夏のノーネクタイ、クールビズ時に愛用しているのである。

 

そんな中、昨年(2021年)「鎌倉シャツ」から、ロイヤルオックスフォードではないものの、似たような生地でしかも200番手というかなり高番手の糸を使ったBDシャツが販売された。

私は速攻でブルー無地とネイビーのギンガムチェックの2枚を購入したが、その後どちらもすぐに完売となった。

超高品質なギンガムチェックBDシャツ

 

こういった高番手路線のBDシャツは、間違いなく人気が高い。

とにかく作れば売れる、と思うのだが、「鎌倉シャツ」ではなかなか作ろうとしない。

もっと、いつでも買えるように定番化してくれないかな、と思っている。

 

近年、「鎌倉シャツ」以外にも、かなり高級な生地を使ってコスパのよろしいシャツを提供するブランドが出てきた。

それらはいずれも日本の企業で、がんばってネットを中心に販売している。

これらの企業を見ていて、「コスパの良い良質なシャツ」という一つの領域を確立した「鎌倉シャツ」もうかうかしていられないな、という気がしている。

 

BDシャツの生地としては、ロイヤルオックスフォードでなければ、ピンポイントオックスフォードというセレクトもなかなかいいと思う。

いずれも、普通のオックスフォード生地よりも細い番手の糸を使っているため、着たときのプレミアム感とすべりがいいのだ。

 

私のBDシャツ愛は、当分というか、死ぬまで冷めることはないだろう。

200番手のピンポイントオックスフォードのBDシャツ

かなり理想のイメージに近い逸品です。

つづく