男、ディズニーランドⅢ

まあ、今思い出してみれば、私達の若い頃は、何とかして女の子と親しくなることに全力を挙げていたと思う。

そのために他のいろんなことは、すべて「手段」に過ぎなかった。

 

大学時代、徹夜麻雀などに明け暮れていたら、ある朝雀荘に友人の一人が飛び込んできた。

デートをするのに奮発してスリーピーススーツを買ったのはいいが、ネクタイの結び方がわからないという。

まだ朝も早いし、誰に聞けばいいのか困っていたら、私達がきっと雀荘にいるだろうと思いついたというのだ。

 

と言われても、ネクタイの締め方なんぞこっちだってよくわからない。

あーでもない、こーでもない、と友人の首をネクタイでギュウギュウ締め回したのを覚えている。

 

当時は、デートのためにそれまで着たこともないスーツを買っちゃうなんて馬鹿げたこともやっていたのである。

その後、その友人がデート相手の女の子とうまくいったなんて話は聞かなかったなあ・・・

 

また、バブル真っ盛りの頃男は、

クリスマスにはホテルのディナーを予約して、プレゼントにティファニーのジュエリーを準備できなきゃあ話にならん!

みたいに言われていた時期があった。

 

 

 

つづく