日本人体型?Ⅵ(おしまい)

「えーと、左の足が4Eで、右はその上のFでございますねえ・・・」ちょっと言いにくそうに彼女が言う。

そしてさらに続けた。

「甲の方もだいぶ高くていらっしゃいますね。全体としてがっしりとした感じです。」

 

うーむ、「がっしり」というのはそういう意味であったか・・・

「甲高幅広」・・典型的な昔の日本人の足形である。

 

まあ、知らないではなかったが、それにしても右がFとは・・・

初めて聞くサイズ表示だ。

4Eの上があったのか・・

 

しばし絶句していると

「あのう、Fの上の2Fという方もいらっしゃいますから・・・」

と、フォローにならないようなフォローを彼女がしてくれた。(その上に「G」というのあるらしい。)

 

普通のFで十分である。

十分「がっしり」だ。

要するに「ゴツイ」のだ。

 

で、私が広告で見て欲しかった靴は、普通のワイズ(幅のサイズ)である。

履いてみたら確かにきつい。

長さのサイズを一つ上にして無理に履けないこともなかったが、なんだか軽く打ちのめされたようになった私は、その日は買わずに帰ったのである。

 

「今の若い子は足の形もスマートなんだろうなあ。」

「若い頃、下駄なんぞ履いていたからなあ・・・」

と、いろんな思いが頭の中を駆け巡る。

 

ま、という訳でつくづく日本人体型のおじさんぶりを自覚させられ、カッコイイ靴の購入もままならぬ、と思い知らされたショッピング体験でした。

 

 

 

おしまい

 これは文中のとは別のスニーカーですが、結構きついす。デザインはいいのだが・・・

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