自分で考え自分の言葉で発進したものは自分の中に残る―社長に必要な資質を手に入れる最短の方法は・・・―Ⅳ

経営者が、学習或いはインプットした様々な情報を、本当の意味での知識や専門性として自分のものとしていくために、最も手っ取り早いのは、実務で実践してみることなのはいうまでもありません。

同時にそういった知識や専門性を有効な形で「情報発信(アウトプット)」することができれば、さらに深く自分のものにできるということと、それがそのまま販売促進につながるという意味で一石二鳥でもあるのです。

 

ここにおける「情報発信(アウトプット)」、が受験勉強に似ているところがある、というのは、すでに述べきた通りです。

ただ、受験勉強というのは、せいぜい数年単位の短期勝負であり、それなりに効果的な勉強法を取り入れていたとしても、受験という山を越えれば大半は忘れてしまうタイプの知識でもあります。

 

これに比べて、経営者が「情報発信(アウトプット)」した内容は短期的に忘れ去られるものではありません。

自分で考え自分の言葉で発進したものは、明確に自分の中に残るからです。

 

それは簡単に忘れ去られるものではなく、アーカイブとして自分の中に蓄積されていくのです。

またこのアーカイブは、経営者の内部に残る、というだけでなく、客観性のある貴重な資料としても残っていきますので、これを2次資産として駆使することも可能になります。

 

ここが、一過性の受験勉強とは決定的に違うところであり、「情報発信(アウトプット)」することの大きな意味なのです。

経営者の行なう「情報発信(アウトプット)」というのは、こういった意義があるということを踏まえ、意識するべきだと私は考えます。

 

とはいえ、もちろん1回1回の「情報発信(アウトプット)」がものすごく濃いものでなければならない、という必要性はありません。

そこをあまり強く意識してしまうと息切れがして長く続けることができなくなります。

 

ただ、経営者の「情報発信(アウトプット)」は、少なくとも自分の専門分野、或いはプロフェッショナルとしての矜持からあまり離れた内容にして欲しくないと思います。

常に、ご自分の経営者としての立ち位置や専門性、見識、俯瞰性、先見性といったものは意識して「情報発信(アウトプット)」するべきでしょう。

 

         様々な情報や知識を取り入れるのですが・・・・

つづく