ネット社会という、願ってもない環境が整備されてきた現在―職人技、もったいない情報発信不足による機会損失―Ⅳ(おしまい)

伝統的に極めて優れた技術や技を承継してきた日本の職人さんたち。

できれば、そういった技によって生まれた工芸品といったものを、世界にもっとアピールしていきたいところですが、その発信力がいかにも弱いのが日本という国ではないでしょうか。

 

同じように、一般企業においてもこの発信力が弱いために損をしているのかも知れません。

我が社はどうでしょうか。

せっかく持っている「いいもの」をちゃんとアピールできているのでしょうか。

 

企業が自社や自社の製品をアピールする活動の中で、「広告宣伝」は、「企業のイメージをアップする」とか、「この商品の売上を上げる」とか、明確な目的をもって実行されるものです。

こちらからのメッセージは鋭角的で明確です。

 

これに比べて「情報発信(アウトプット)」は、もっとゆっくりと共有、共感を求めるものといえます。

そのメッセージにおいて、角は丸く、強制的なものではありません

 

今回書いてきた「職人さんの世界」も、もっと世の中に認知されるべきではないかと思うのですが、それは「広告宣伝」によるよりも「情報発信(アウトプット)」に託した方が、親和性が高いと私は思います。

この考え方と手法を、経営者の事業にも応用してみては・・というのが私の提案です。

 

日本の場合、多くの社長さんが、それほど大きくはない企業の経営者です。

だとすれば、派手な「広告宣伝」よりも、地道な「情報発信(アウトプット)」の方が、自社の事業や商材のアピールには相応しいと考えられます。

 

日本には伝統的に優れた職人技だけでなく、いろいろなタイプの力量を持った企業が数多く存在します。

しかし、その多くが自らを正当にアピールできているとはいえません。

 

それはとてももったいないことなのです。

そのアピールの手法としては、ネット社会という、願ってもない環境が整備されてきた現在、「情報発信(アウトプット)」を使わない手はありません。

 

テレビ番組では、世界が驚嘆する高度な技術を持つ職人さんの世界が、様々な形で紹介されていました。

場合によっては、御社の「情報発信(アウトプット)」を世界が待っているかも知れないのです。

 

遠慮することはありません。

積極的に「情報発信(アウトプット)」の世界に踏み出してもらいたいと思います。

 

おしまい

 

今日の川柳コーナー

◆例会も 懇親会なし なにもなし

今年は、例会、総会、懇親会すべてなしですわ。