仕事に注ぐ全エネルギーの20%を「情報発信(アウトプット)」につぎ込んでは?―人生における現代的な力量の配分とは・・―Ⅳ
自己投資してまでも学ぶべきビジネス上の原則には、「普遍的原則」と「一過性の原則」がありますが、一過性とは言えないまでも、これまでなんとなく原則とされてきた接待交際や会社への忠誠心の表わし方など、既に時代に合わないものも出てきています。
これらに代わって、現代ビジネスシーンに必要な原則には、どういったものがあるのでしょうか。
私は、かつてのこういった手法に代わって急速に普及していくのが「情報発信(アウトプット)」だと思っています。
というのは、「情報発信(アウトプット)」は事前にこちらの様々な情報を相手に知らしめます。
ということは、接触を図った時点で、相手はこちらとビジネス上の関係を持つかどうかは、ほぼ意思決定を下しているのに近い状態にあることになります。
つまり「話が早い」ということになるのです。
ビジネス上必要のない相手に接触を図ってくることはありませんから、自然とそうなるわけです。
私の場合も、私の考えやマインドに近い方が連絡をしてこられます。
税務顧問やコンサルティングは、ある程度長いお付き合いになりますので、相手の考えていることや仕事上のレベルがわからないのに、わざわざ接触を図ってくることはありません。
つまり、「情報発信(アウトプット)」は、広告宣伝に代わる役割を果していることになります。
またそれだけでなく、営業活動の前さばきとしての役割も担っているのです。
さて、冒頭の「自己投資10%説」に戻りますが、これに倣って「情報発信(アウトプット)」にも、投入すべき「パーセント」を設定してみてはどうでしょうか。
私がご提案したいのは、経営者が自らの仕事に注ぐ全エネルギーの20%を「情報発信(アウトプット)」につぎ込んではどうかということです。
10%では足りません。
「自己投資10%説」は「年収の・・・」という前提がありましたので、数字的には割とはっきりしています。
それに比べると「全エネルギーの・・・」というのはやや曖昧ですが、そこは経営者の自己判断に任せます。
先述のように、接待交際といった手法が、もう過去のものになりつつある現在、ゴルフや飲食に費やしていた時間やエネルギーの一部を「情報発信(アウトプット)」に回してもいいのではないか、と思います。
20%を情報発信につぎ込めますか?
つづく