かつての原理原則も今では・・・・―人生における現代的な力量の配分とは・・―Ⅲ

自己投資してまでも学ぶべき「ビジネス原則」が数々ある中で、普遍的な原則として長く残るものもあれば、一過性のものとして消えていくものもあります。

そんな中で、新しく発生してきた取り組みではあるものの、普遍的な原則として残るであろうものの一つが「経営者による「情報発信」(アウトプット)」だろうと私は思っています。

 

ビジネス上の「普遍的原則」と「一過性の原則」の違いは、いったいどのように理解すればいいのでしょうか。

それをわかりやすく説明するために、次のような事例を上げてみたいと思います。

 

例えば、かつてビジネス上の原理原則に近い手法だったものに「接待交際」があります。

「接待交際」はビジネス上の手法として絶大な威力を発揮しました。

 

しかし、現代ビジネス社会において、その効力は急速に失われつつあります。

もちろんこういった手法の必要性が、全く0(ゼロ)になったとは申しませんが、急速にその手法や効果が薄れてきていることは確かなのです。

それは何故でしょうか。

 

かつては、企業における系列や地縁血縁的関係性に基づく付き合いを、いかに太く長く引っ張れるかが営業マンの手腕といわれました。

接待交際等を通じてじっくりと築き上げる、既存の相手との人間関係が重視されたのです。

 

しかし、変化の激しい現代ビジネスでは、常に新しい手法や技術、マーケットというものの獲得が必要となります。

スピードが重視される現代のビジネス現場において、接待交際などの手法で、おっとりと関係性を作っていくなどというのんきなやり方は合わなくなってきているのです。

 

さらに事例を上げるとすれば、例えば「会社への忠誠心の表わし方」にも、かつては原理原則的なものがあったのではないでしょうか。

これなども随分様変わりしていると思います。

 

以前は、上司が帰るまでは部下はなんとなく帰りづらい雰囲気があった、と思います。

それどころか、部下が先に帰るなどもってのほか!という社風の会社もあったかも知れません。

 

しかし、現代的な考え方では、そういった行動が「忠誠心」を表す、などと解釈する人は少なくなっているでしょう。

だからといって所属する組織に対する「忠誠心」そのものが失われたとは思いません。

そういった「形式的原則」にはとらわれなくなったということです。

 

               飲みに行くのも仕事のうち・・なんちって

つづく