身から出たサビ!?!・・・・―我がままと孤独は一対であり、それは必ず禍となって返ってくる―Ⅳ
自分本位の生き方が過ぎたために、70歳を過ぎてから奥さんに離婚を切り出された男性の途方に暮れた人生相談。
ご本人は、反省の姿勢は見せているものの、奥さんの決意は固いようで、
「この先、孤独の中でどうやって生きていけばいいでしょうか?」
という相談に対して、回答者であるライターの最相葉月さんの指摘はなかなか厳しい。
最相さんは開口一番次のように述べられている。
―身から出たサビとはこのことでしょうか。
慰めるどころか同情の言葉も思い浮かびません。―
うへぇ~、手厳しいなあ、と思う。
まあ、似たような感想は私も持ったものの、反省もしているようだし、と多少の同情心がないでもなかった。
しかし、最相さんの指摘は厳しく、それは何故なのか、という理由の説明がさらに続く。
―奥様はこれまで何度も黄信号を点灯させていたようですね。
でもあなたは一向に気づかなかった。
妻を存在して当たり前の置物ように思ってきたから、遠慮も気遣いもなかった。
奥様の心の底には不満や怒りや悲しみが静かに沈殿していったのでしょう。―
そうなのである。
男性の怒りや不満は、その都度吐き出して収まるように、生理的なメカニズムはできているようだが、女性の場合、それは蓄積していくものらしい。
だから、そのときそのときは、怒りや不満といったものを、はっきりと表に出していなくても、蓄積されたそれは、ある日ダムが決壊するように溢れ出てくるものらしいのだ。
男性は、そこのところがわかっていないから「いきなりどうして?」となるのである。
その女性のメカニズムを、やはり女性である最相さんは「静かに沈殿して・・・」と表現しておられる。
女性の立場として、指摘の仕方や中身が厳しいものになるのも、無理からぬところなのである。
厳しい制裁が待っている。
つづく