どう生きていけばいいのかと途方に暮れて・・・―我がままと孤独は一対であり、それは必ず禍となって返ってくる―Ⅲ
奥さんをパートナーとして迎え、いよいよ自分たちの家庭を作ろうとなったとき、旦那さんがそれまで育ってきた親の実家の方に比重を置いているようであれば、夫婦仲はほぼうまくいくことはない。
新しい方の家庭生活がおかしくなって、ようやくそのことに気づくのだが、大抵の場合、そのときはもう遅いのだ。
この相談者の男性も、奥さんに離婚を切り出されて我が身を振り返り、やっとそのことに気づいたようだ。
そんな自分のことを、この男性は、最後にこう結んでいる。
―仲は良くなくてもずっと二人で暮らすことを望んでいましたが、妻の離婚の意思は固いようです。
この先の孤独を思うと、どう生きていけばいいのかと途方に暮れています。―
ここを読んで私が思ったのは
「はあー、こんな男性でも孤独になることに対してこんな風に思うんだ!」
ということであった。
思いっきり自分本位に生きてきたくせに、最後は「寂しいんですけど・・・」とか思うわけね、といささかあきれてしまうのである。
とはいえ、この手の男性は確かにこう結んでいることが多い。
よもや、こんなことになるとは思っていなかったのだろう。
ただ、
「仲は良くなくてもずっと二人で暮らすことを望んでいましたが・・」
というのはどうなのだろう、と思う。
この男性はそれでよくても、奥さんの方は、
「仲良くもできないのに、ずっと一緒に暮らすなんてまっぴらだわ!」
と思うのが普通だろう。
この手の男性の場合、こういった一方通行的な考え方の人が多い。
まあ、根が我がままなんだから、当たり前といえば当たり前の話なのだが・・・
おそらくこういう人は、
「この先の老後、どうしたらカミさんを満足させてやれるだろう?」
「カミさんはどんなことを望んでいるんだろう?」
などとは全く考えもしないのであろう。
この時点で、そんな風に考えられる人は、こういう事態にはなっていないだろうから、まあ無理といえば無理な話なのであろうが・・・
男性の相談はここまでであったが、これに対する回答がなかなか面白かった。
答えるのは、ライターの最相葉月さんである。
離婚だって!?!
つづく