ウィズコロナ、テレワーク、リモートワークの中間報告―顕在化してきた様々な課題―Ⅱ
お客さんとのリモートワークについて、どんな問題があったのか、その障壁ともいうべき現状に社員からは様々な指摘がなされました。
ここまでに出てきた通信環境の未整備、端末であるPCのスペック不足という、2重苦の課題のほかにどのような問題点があったでしょうか。
大きな課題としてあげられたのが、お客さんのコンピュータに対する知識不足、スキル不足という点でした。
これは、中小企業、特に地方の中小企業の場合、仕方のないところもあります。
年配の経営者やその奥さんの場合、コンピュータ世代ではないので、次々とバージョンアップしていく新世代コンピュータの機能を使いこなすのはかなり難しいのです。
本来であれば、そういった知識や感覚を持つ若い世代に任せればいい(私はそうしています。)のですが、それだけの資金力もありませんし人材も手にすることができないのです。
ただ、上記の2点は、初めに取り上げた「インフラの未整備」とは異なり、こちら側で解決できない問題ではありません。
PCのスペック不足も、人間のスキル不足も、プライベートな話ではなく、事業に取り組んでいるわけですから、何とかしなければならないはずです。
ここについては、私たちも粘り強く今後も説得や交渉、或いは適切な指導などを続けて、ハードソフト両面で経営者自らに解決を図ってもらわなければならないのです。
地方の事情を考えると、そう簡単なことではありませんが、我々の努力が必要であることは間違いなさそうです。
いずれにしても今回は、新型コロナウイルス禍というこれまでに経験したことのないような危機的状況にあっての実験的な試みでしたので、みんなが混乱したのは無理もありません。
前述のようないくつかの課題を含めて、乗り越えなければならないハードルはまだ多々あるように感じました。
とはいえ、今回のような特殊な事情があろうがなかろうが、リモートワーク的な仕事への取り組み方は、特に私たちの業種にとって今後の大きな課題でもあります。
そういう意味では、今回はまず一歩踏み出すためのいいチャンスだったとも言えます。
まだ当面これらの試みを続けざるを得ませんが、未来形のビジネススタイルのあり方を掴むためにも前向きにとらえていきたいと思っています。
おしまい