スピン?!? スピンってなに?―栞(しおり)或いは栞紐(しおりひも)について考えた―Ⅱ

「最近のビジネス書にはちゃんとした栞(しおり)がついてなくて、風情も何もないよなあ・・・」

と、嘆いていた私。

「ちゃんとした・・」といっても、そう大した話ではない。

小さな短冊状になった少し厚手の紙がついていればそれでよいのだ。

 

その短冊に、ちょっとした格言とか箴言とかが書いてあって、軽くセンスのいいデザインなど施してあればそれでいいのだ。

「それでいいのだ・・」といっても、出版社にとってはそれも一つのコストだろうから、出版不況の折り厳しいのかも知れない。

 

とはいえ、その方がその辺にあった紙や、商業的なパンフレットを挟むよりははるかにましである。

次に本を開けたときの気分が、まるで違うような気がする。

ま、こんなことを考えるのは私くらいかも知れないが・・・

 

栞といえば、ハードカバーの単行本などには背表紙のトップに平たい紐(ひも)がくっついていて、それを栞として使う形式のものもある。

あれは「スピン」と呼ぶらしい。

 

私もどう呼ぶのか、正確には知らなかったので、呼び方としては「栞紐(しおりひも)」くらいかな?と思っていた。

調べてみると、どうやらその栞紐(しおりひも)で正解なようである。

 

もっとも、スピンと呼ぶのは日本独自の表現らしく、英語では一般的にブックマーク或いはブックマーカーと呼ぶようだ。

この表現だと何のことだかなんとなくわかる。

スピンといわれてもわかる人は少ないのではないか。(実際、「スピン」は、製本における専門用語らしい。)

 

       この本には栞はついていました。

 

つづく