創業時から信条としているのは、働く人の尊厳ーブルネロクチネリに見る働き方改革に関する一つの考え方ーⅡ

イタリアの高級ファッションブランドブルネロクチネリについて、読売新聞の特集記事では次のように紹介されている。

―ローマから車で約2時間。人口500人のソロメロ村に入ると、石造りの美しい建物が立ち並び、手入れの行き届いた植栽が目を引く。

周辺の村と比べても、町の美しさが際立つ。

ブルネロ・クチネリの本社はこの村にある。世界にいる社員1700人のうち、約1000人が働く。(中略)

同社創業者でCEO(最高経営責任者)のブルネロ・クチネリ氏(65)は、1978年にペルージャ近郊で色鮮やかなカシミヤのニット製品の製造を始めた。

カシミヤを使うのは、高級素材のため、消費者は簡単に捨てずに大事にしてくれると考えたからだ。

そして、創業時から信条としているのが、働く人の尊厳だ。―

 

これを読んで、考えさせられるのは「うーーん、日本の田舎でも同じようなことができるだろうか・・」ということである。

世界で支持されるようなハイセンスのファッションブランドなので簡単ではない。

「日本の・・」というより、ほかの国でもこういう試みはなかなか難しいだろうな、と思う。

 

ファストファッション全盛の中、「高級素材であれば捨てずに長く大事にするだろう・・・」という考えには賛成である。

ファッションブランドが意図的に作り出している流行にいつもいつも付き合わされていたのではきりがないよな、とは以前から思っていたことだ。

 

そういった製品に対する思いや主義は良しとして、それを支える企業としての信条についてはもう少し詳しく見てみた方がよさそうである。

特集記事はそのあたりについても取材を進めていた。

 

 

つづく