生まれて初めての飛び入りセミナー講師―プレゼンテーション能力を磨く必要性が増している―Ⅳ
予想通り、というか危惧していた通りに、職員さんのプレゼンもかなり時間を余らせて終わってしまった。
主催者のGさんが少し困った様子で
「えー、休憩に入りますが、このあとご質問の時間など設けておりますので、これまでのところで何か疑問な点などありましたら、お答えしますのでみなさん準備しておいてください。」
と、アナウンスする。
私はGさんに目配せした。
「もしよかったら、私が補足的にみなさんの前でお話ししましょうか。」
小さな声でGさんに伝えると、彼はややほっとしたような表情を見せた。
「いいんですか。助かります。どれくらい話されます? 時間は結構あるんですが・・」
と、Gさん。
私は
「いかようにも・・40分でも50分でもOKですよ。」
と、答える。
するとGさん
「じゃあそれくらいでお願いします。」
ということになった。
ということで、自ら言い出したこととはいえ、とうとう私が今回のテーマ(税理士とコンサルタントのコラボ)について話すことになったのである。
さすがに私も、飛び入りでセミナーの講師をやるのは初めてである。
休憩時間の後、私が登壇する。
司会のGさんが
「えー、急遽、海江田先生が今日の内容について補足的なお話をなさりたいということなので、みなさんどうぞお聞きになってください。」
と紹介してくれる。
私も自分の自己紹介など軽くしたあと、それまで考えていた話を始めた。
G先生と職員さんのプレゼンを聞く中で、既に話す内容については頭の中で整理し、手元のメモはまとめてあったので、比較的スムーズに話すことはできたと思う。
夢中で話すうちに、約束の40分50分はたちまち過ぎてしまった。
話そうと思えばまだいくらでも話せそうだったが、あとの段取りもあるだろうと、適当に切り上げたのである。
つづく