「リサーチ」「ブランディング」「商談創出」の3要素―BtoB企業の現状に学ぶマーケティング―Ⅱ

「BtoB企業とマーケティング」という題名のこのコラム、1回目のタイトルは「機能が弱く日本の弱点に」というものでした。

それは、次のような書き出しで始まります。

 

―日本のBtoB企業の経営者に自社の強みを質問すると、「技術力」「販売力」「人材」といった言葉が返ってくる一方、「マーケティング」と答える経営者は極めて少ない・・―

 

この出だしの一文を読んで、私も「そりゃそうだろうなあ・・」と、思いました。

「技術力」や「人材」こそが、日本企業の強みであり、マーケティングを得意分野としてきた私でさえ、特にBtoB企業の場合、それ(マーケティング)はいらないだろう、と思ってきたからです。

 

マーケティングというのは、常に流動的でつかみどころのない消費者ニーズ、つまりBtoCの場でこそ必要とされるものの、そういった流行とか感性とかがあまり入り込む余地のないBtoBの世界ではそんなに(マーケティングは)関係ないだろう、と思っていたのです。

 

ところが、庭山教授によれば、マーケティングに対する認識不足が日本経済を支えるBtoB企業の大きな弱点、ということなのです。

それはいったいどういうことなのでしょうか。

その点について以下のように述べておられます。

 

―現代のBtoB企業が取り組むべきマーケティングには「リサーチ」「ブランディング」「商談創出」の3つがあります。

多くの日本企業はリサーチもブランディングも昔から取り組んでいます。―

 

私も「リサーチ」や「ブランディング」がマーケティングに必要なことは、以前から知っていましたが、「商談創出」というのは初耳の言葉でした。

以下、この点について触れていきたいと思います。

 

 

つづく