呆れるほど強い負のエネルギー!―地方におけるこの閉塞感はいったいどこからくるのか―Ⅵ
これまでの2つの方法もひどいものでしたが、挑戦者や成功者を潰す「3つの方法」の3番目には、木下氏が経験したさらにひどい手法が紹介されています。
―「うわさのある人」というレッテル貼り
(3)風説の流布で人格否定をして潰す
さらに、最悪の場合が(3)の風説の流布でしょう。「気に食わない」ということで怪文書やネット掲示板などにあることないことを書いて、挑戦者、成功者を陥れようとします。(中略)
問題なのは、事業の内容だけではなく、安易な人格攻撃に政治、行政、メディア組織が便乗するケースがあることです。
結局、地元では「触らぬ神に祟りなし」ということで、せっかく頑張っていても「うわさのある人」というレッテル貼りがなされ、多くの人が離れていき、仕事に大きな支障をきたすこともあります。
時に、精神的に病んでしまったり、病気で倒れてしまう人さえいるほどです。
恐ろしいことに、こういう場合、ほとんどのケースでは地元の一部が騒ぎ立て、多くの人は無関心です。
仮に事情はわかっていても、頑張っている人が潰されていく姿を、黙って見ていることが多くあります。
そこには「自分には関係ない」と無関心を決めこんだり、心のどこかで挑戦者が失敗する姿に安堵したり、成功者がたたきのめされる姿を期待するという心理もあるでしょう。―
病気で倒れてしまう人もいる、という木下氏の指摘ですが、外から見ていると、そんなことを仕掛ける人たち自体が「病気」です。
しかも本人たちにその自覚がない、というのは怖いことです。
いつも不思議に思う、というより、或る意味興味深いとさえ思えるのは、こういった負のベクトルに地方の人々がつぎ込むエネルギーの強さです。
前向きの建設的なことに対しては、それほど動きもしなかった人が、他人の足を引っ張るときには妙に普段見せない力を発揮するという現象を私も度々見てきました。
こういった負のエネルギーはどこから来るのでしょうか。
つづく