時代は「プロダクトアウト」から「マーケットイン」へ―衰退を免れた企業に共通して見えてくること―Ⅱ
3点に絞った何十分の一の確率で生き残った企業に共通する「条件」、企業が成長発展するための条件。
これを一つずつ見ていきましょう。
・時代に合わせて提供する商材(あるいはサービス)を変えてきている。
これは実行すべき最も基本的なことの一つなのですが、案外皆さん取り組んでいませんでした。
というのは、かつては何でも売れていた時代があったからにほかなりません。
いわゆる「モノ不足」の時代です。
この頃は、少ない物資に人々が殺到したために、こちらの言い値で利幅をそこそこ取ったとしても、誰でも喜んで買ってくれたのです。
またその後は、「流通元(メーカーや問屋)の提供するものを売っていればそれで済んだ。」という時代が長く続きました。
需要が供給に勝っていたので、特に消費者動向など考慮する必要もなかったのです。
そんな時代が長過ぎたために、自ら商品について考えたり開発するという習慣がなくなりました。
つまり、こちら側がこちら側の都合であらかじめ準備したものを取り扱っていれば済んだ時代(これを「プロダクトアウト」といいますが・・)もまたかなり長かったのです。
今はこれが完全に逆になりました。
消費者の求めるものを提供しなければ支持していただけない時代になったのです。
これは何も個別に一々対応するということではありません。
時代の求める商材の傾向、流行といったものを見ていかなければマーケットに支持してもらえませんよ、と言った意味なのです。
これを消費者主導の時代「マーケットイン」といいます。
つづく