独自性への反発・・保守性との戦い―前例がないからやる・・は勲章!―Ⅱ
「前例のないことにチャレンジする。」というのは、そのほぼ同義語として「独自性を打ち出す。」ということになります。
これは当然の話で、それまで誰もやっていないことを実践する訳ですから、その行為そのものが「独自性」溢れるものであるのは間違いありません。
そうなると、そんな切り口を思い付き、検討吟味し、リスクを顧みず行動にまで移すというのは、現実的には極めて少数派ということになります。
ほとんどの場合「そんな話は聞いたことがない!(だからやめよう・・)」ということになる訳です。
ですから、例えば私の会社の場合、職場のトップである私が、そういった独自性を持ち出しても、社員はにわかには賛同できかねます、といった反応になるのです。
組織に所属し、給料をもらっている「社員」という存在は、基本的には保守的であると思っていて間違いありません。
それは、立場上ある程度仕方のないことなのです。
問題は、経営者までがそのマインドでは困る、ということです。
これまで述べてきましたように、様々な業界でこれまでの常識や慣習が成り立たなくなっている現在、自らの仕事に新しい機軸を打ち出すのは経営者に課せられた大きな責任だからです。
ところで、冒頭、前例がないことに挑戦しない、新しいことを受け入れようとしない代表として官僚制度や大企業病を取り上げました。
しかし、現在は大企業よりもむしろ小回りが効くはずの中小企業の方が、様々な場面でその考え方や行動が硬直化しているようにも見えます。
つづく