AIとの勝負の行方―人間は感性の世界で勝ることができるのか―Ⅰ
先日、テレビで「人間とAIとの対決」みたいな趣旨の番組をやっていた。
それも、情報処理とかデータの解析とかではなく、洋服のコーディネートをするとか俳句を作るといった感性、センス、クリエイティブな面での対決というところが面白かったのである。
バラエティー番組がそれほど好きではない私は、最初から最後までしっかりと見ていた訳ではないので、それほどちゃんとしたことは言えなくて申し訳ないのだが、上記2点の対決についてはなかなか興味深く、思わず引き込まれてしまったのだ。
そもそも、私はいくらAIといえども服のコーディネートや俳句を捻り出すなどということができるとは思っていなかった。
ところがそういった能力をすでに身につけていることに強く興味を惹かれたのである。
この2つの対決については、辛くも人間側が勝利することができた。
しかしながら、AIも結構いいところまで行ったので、これも見ていてかなり不思議な気がしたのである。
ただ、この両者ともAIが負けた原因が似ていた点が興味深い。
それはコーディネートも俳句も「面白みに欠ける」というところが敗因だったのである。
つまり、服のコーディネートにしても俳句を考えるにしても、基本的なレベルは既にクリアしているということになる。
確かに両者とも、特にケチをつけられるような出来ではなかった。
洋服のコーディネートなど、はなっからよくわからない、といった人(特に男性)は、世の中にいくらでもいるだろう。
俳句など結構よくできていて、私には到底作れないレベルのものだったのだ。
つづく