「成功の条件」を改めて見直してみる―現代経営において成功を勝ち取るには―
Ⅲ
それでは「情熱」はどうでしょうか。
私の場合、これは「自分は相当持っている。」と宣言するしかありません。
情熱があるかないか、と聞かれれば、事業の成長発展に対しては相当な執着心を持っている、と答えるでしょう。
情熱が本当にあるのかないのかというのは、その「強さ」の度合いを客観的に判断することは難しいのですが、もう一つのリトマス試験紙のような判断基準があります。
それは、「持続性」です。
事業に関して思いついたことを、打ち上げ花火のようにただ言いっぱなし、というのは誰にでもできることです。
しかし、宣言したことを諦めずに粘り強く続けているかどうかは、本当に情熱がなければできないことだからです。
そういう意味では、割と諦めるのが早い経営者が多いのは残念なことです。
せっかくいいアイディアや構想の話をしていても、その次にあったときは「ああ、あれは無理そうだからやめた、諦めた。」というお話の実に多いことにはがっかりさせられます。
「情熱」は「持続性」と言い換えてもいいくらいだと私は思います。
当初の熱い情熱を「粘り強さ」に変換していって欲しいものです。
さて、最後に「考え方」はどうでしょうか。
能力、情熱、考え方・・3つの条件のうち、一見これが一番簡単そうに見えます。
「能力」はにわかには高められないものだし、「情熱」は持続させられなければ意味がないとすれば結構大変だなあ、という印象はぬぐえません。
その点「考え方」は自分の頭の中を切り替えれば済むことだから簡単だ、と普通は思うはずです。
つづく