財務諸表に表せない「隠れた企業資産」について考える―「貸借対照表」に表わせない企業の資産―Ⅲ

その企業の1年間の業績を表わしたものが「損益計算書」と書きました。

その業績に直結している「損益計算書」はともかく、結果としての企業のプラスマイナスの資産をを表現しているに過ぎない「貸借対照表」を企業の業績アップのために応用していこう、という発想は、これまであまり語られることはありませんでした。

この直接的な関連については、にわかには想像できないと思います。

 

私は、この様々な「企業資産」を現している「貸借対照表」を、さらに掘り下げて考えることにより、やがて企業の業績アップに使えるのではないか、と考えました。

例えば、金融機関は、融資に対する返済原資としての「企業資産」は充分か、と言った視点で掘り下げてみることになります。

私が申し上げたいのは、こういった視点とはまた異なるスタンスで「企業資産」を見てみようというものです。

これが、少し変わったコンサルティングのお話をします、と述べた理由なのです。

 

ここで私が想定している「企業資産」というのは、決算書上に表現される形式上の「貸借対照表」だけで説明できるものではありません。

「貸借対照表」は、企業の持つ有形無形の資産を数字で表現したものですが、企業にはそういった表舞台に表されるものだけでなく、その裏に隠れた大きな資産があるのです。

 

つづく