財務諸表に表せない「隠れた企業資産」について考える―コンサルティングと「損益計算書」「貸借対照表」の関係―Ⅱ

ちょっと冷静に振り返っていただければわかると思うのですが、通常、企業業績を上げるためのコンサルティングというのは、上記の「損益計算書」における数字を伸ばすためのものがほとんどです。

企業業績の判定に直結する「損益計算書」の数字が伸ばせなければ、コンサルティングを受ける意味がありません。

 

そのために、営業コンサルティング、顧客獲得コンサルティング、ブランディングコンサルティング、新規商品開発コンサルティング、マーケティングコンサルティング、販売促進コンサルティング等々、世の中には様々なカテゴリーのコンサルティングが存在します。

これらはすべて「損益計算書」における数字を伸ばすためのものです。

 

これは当たり前の話であり、こういったノウハウを提供してくれるコンサルタントに払う高いコンサルティングフィーはそこに直結しなければ意味がありません。

会社の数字を伸ばしてこそ、コンサルティングを採用する価値があるのです。

 

繰り返しになりますが、そういった「損益計算書」を良くするために積み重ねた長年の努力の結果を表したのが「貸借対照表」ということになります。

ということは、努力が報われていれば良い数字で示され、努力が足りないか何かの不運に見舞われたりすれば悪い数字で示されるのです。

 

つまり「貸借対照表」は総合的な結果であり、いわば企業が獲得してきた様々なプラスの資産、マイナスの資産といったいわゆる「企業資産」の現在の状況を表現しているものなのです。

 

つづく