経営者が伝えなければ伝わらないこちらの世界―専門性は興味深い世界―Ⅵ(おしまい)
さて、その「専門性」ですが、一般人である聴取者や読者は「専門性」については素人です。
ということは、最初からその専門性についてわからないのは当たり前なのです。
しかし、その入口のところを分かり易く説明してさしあげる、或いは丁寧に解説してあげるという努力を重ねれば、まず興味を持ってくれます。
更に、意外な一面、珍しい切り口などのエピソードが加われば、より深く知ろうとしてくれるはずです。
私は多くの経営者に、そういった情報発信をしていただきたいのです。
「あなたのその専門性には、あなたが思っているより多くの人たちが興味を持っているのですよ。」
と、伝えたいのです。
人は基本的に、好奇心溢れる動物だと思います。
自分がそれまで知らなかった新しいことを知りたいのです。
専門性に深く切り込んだお話は、意外性に富んでいて、興味深いことだらけでしょう。
私は、それを伝えることができるのが経営者だと思っています。
とはいえ、こちらは専門家ですので、これまでも申し上げてきましたように、それなりに「当たり前」と思っている世界を持っています。
しかし、それが当たり前になり過ぎて、分かり易く伝える努力を怠ったならば、伝わるものも伝わらないことを忘れないでいただきたいのです。
つまり、情報発信は大事だけれど、相手に伝わらなかったらなんにもならないということです。
情報発信の大切さはこれまで、いろいろと述べてきましたが、せっかく発信した情報がわかりにくいものだったらもったいない話です。
自社の持つ専門性を分かり易く伝えることで、多くの人の興味を引き、その好奇心を満足させるという行為は、そのものが質の高い販売促進に繋がります。
経営者は、自らが率先してメディアを上手に使い自社の発展に貢献して下さい。
おしまい