ちょっとした配慮が可能性を生む―戦力としての女性活用について考える―Ⅳ
つまり、私は女性の登用について全くこだわっておらず、その特性や生活の事情に対して若干配慮している程度なのです。
かつての日本では「24時間会社に奉仕して当たり前、だから男しか雇えないし、女は家庭を守っていろ。」的な考え方が主流だったと思います。(ま、ずいぶん昔の話ですが・・・)
だから、女性特有の事情に配慮するという文化が育っていなかったのかも知れません。
私が配慮している女性特有の「生活の事情」というのは、言うまでもないことですが、主として「子育て」のことです。
実際、まだ小さな子供を育てている人も多く、これから出産を控えている人を含めて、「子供」に対する配慮をしなければ、彼女たちは働きにくい状況にあります。
逆に言えば、そこのところ(子育て支援)だけでも職場として容認される環境であれば、彼女たちはいくらでも働けるということになります。
ここに配慮せず容認もしないで、彼女たちの就労の機会を奪うというのは実にもったいないことなのです。
しかしながら、私の事務所に応募してきた女性の中には、子供がいることを理由に以前就職を断られた、といった人が何人もいました。
子供がいることがハンディと受け取られたのです。
私は、子供を理由に働くことを断るのは、二重の意味でマイナスだと思います。
ひとつは、みすみす能力のある戦力を逃すという意味で。
もう一つは少子化を助長するという意味で。
つづく