変わることが当たり前の時代の経営を考える―目の前に突きつけられているテーマに経営者はどう向き合うべきなのか―Ⅲ
とはいえ、商品の開発にしても売り方の模索にしてもまず手をつけてみなければ始まりません。
商品開発の場合、それが食べ物であれば新しいレシピとか味とかで、物品であれば新しい形状とか機能とかの開発です。
売り方の場合、ネット販売に向かってHP(ホームページ)を開設するとか、ネット決済の契約方法を調べてみるとかといったことです。
つまり「試行錯誤」を繰り返さないことには完成に近づくはずもないのに、驚くほど「まず手をつける」ということが行なわれないのです。
ここがなくてはなにも始まりません。
4番の場合、ここを何とかクリアしたものの、次の段階で足踏みというケースもあります。
例えば、「新しい商品を開発してみたが、それをどう売り込んでいいかわからない。」といったケースです。
既存商品を支持してくれていた既存客に売り込むのであれば、そのままの延長で済みます。
しかし、新しい商品に合わせてターゲットを変えるのであれば、当然「売り込み」が必要です。
何故ならば、あなたが新しい商品を取り扱い始めたことなど世の中の誰も知らないからです。
当たり前のこと過ぎて馬鹿げた言葉に聞こえるかも知れませんが、この時点で何もしていない、というケースは間々見られるのです。
ここにあるのは「誰か買ってくれるだろう。」という待ちの意識か「誰か買ってくれるといいなあ。」という願望のどちらかです。
つづく