地方における産業構造を根本から考え直してみるⅧ

私がこのブログの冒頭に「経済的に伸び悩む地方が抱えている大きな問題は、その産業構造が長い間醸成してきた『意識』の中にある。」と書いたのは、このことを指している。

 

ビジネスを最終的に成り立たせるのは「営業活動」であり、自助努力によって販売を行ない、代金を回収するという一連の流れを完結させることからしか本当の収益は生まれない。

これは極めて当たり前の事実である。

 

しかしながら、地方においてはこれまで書いてきたように、その特徴的な産業構造から、このシンプルな事実が自覚されていないのだ。

そのことが根源的かつ大きな問題なのである。

 

こういった「自主独立型のビジネス意識」を徹底して持たせない限り、いくら政策的に援助、助成を行なっても地方がよくなることはないだろう、と私は思っている。

その「意識」を持つための代表的な試みが「営業」にチャレンジすることだろうと考えるのである。

 

とはいえ、「長い間そんなことはやったことがない!」というのが地方の産業構造を担う人たちの言い分であり、これは無理もない話でもある。

であれば、私が述べてきた提案を、実際に実現させるためにはそれなりの手順を踏む必要がありそうである。

 

 

つづく