良い子と悪い子Ⅰ
経営者が事業を引き継いでいく際の、世代間(主として親子)で起きる様々な問題については、これまでに随分しゃべってきたし書いてもきた。
私の著書「小さな会社のマーケティング活用術(TKC出版)」でもその点については、ある程度のページを割いて触れている。
この問題、世の中に事業というものが存在する限り不可分に発生するものなのかも知れないが、それにしても根が深いなあ、といつも感じる。
普段私が接している地方の中小企業においても実に様々なケースが見られるのだ。
このテーマを分かりやすくするために、今回大きく二つに分類してみた。
それは、先代経営者から見た後継者が「良い子」である場合と「悪い子」である場合の2パターンである。
この場合の「良い子」というのは、自分(先代経営者)の言うことをよく聞いて、教えたとおりに普段の商売にしろ対外的な交渉事にしろ、そのやり方を守ってはみ出ることのない後継者のことである。
一方、「悪い子」というのはこっちの言うことをちっとも聞かず、自分の思い通りに仕事を進めようとするわ、訳の分からない新しいことにはチャレンジするわ、という後継者のことだ。
東京から田舎に戻ってきて多くの顧問先を見てきたが、後継者がいる場合、この二つのパターンに分かれるような気がする。
つづく