税理士の仕事ってⅠ
「税理士の仕事」というと、我々税理士は、「税の専門家として、適正な税務申告を実現し、税務行政に云々・・・」といった文言の定義を頭に浮かべる。
が、まあこれはかなりこっち側の理屈であって、一般の方にはその用語からしてあまり馴染めない定義付けであろう。
一般社会の理解や共感を得るためには、全く違った表現の定義、或いは規定が必要である、と、少なくとも生業(なりわい)としてマーケティングに携わってきた私は思っている。
そう考えて、全く別の角度から表現するとすれば、かなり幅広い表現になるが、税理士というのは「お客様のお困りごとを解決してきた職業」と、いえるのではないかと思う。
それでは「お客様のお困りごと」というのは何だったのか?
言うまでもなく、日本は自己申告制度の国である。
納税者は原則自分で自分の所得を計算して申告しなければならない。
自分が納める税金を自分で計算して申告書を作成しなければならないのである。
こんなことが可能な国は世界にもそう多くはないだろう。
何といっても「読み書き算盤(そろばん)」ができなければ始まらない。
日本人は、その点は昔からとっくにクリアしていたので制度して定着したのである。
つづく