税理士報酬を考えるⅠ
顧客側から見た税理士への支払い、「税理士報酬」というものをあらためて考えてみたい。
税理士報酬は、税理士と顧客の関係性次第で「経費」にもなれば「投資」にもなる。
もっと正確に言えば、「経費」にしかならない場合と、「投資」として有効に活かせるケースとがあるのだ。
「経費」というのは、極めて大雑把な言い方をすれば、事業を推進するためにやむなくかかる費用(コスト)である。
もし達成された結果が同じであれば、より低いコストでそれを実現した方が、より大きな利益が得られたことになる。
明快な理屈である。
「経費」というのは、基本的にこういった性格を有するため、通常「低く抑える」ことが目的とされる。
できるだけ「安い」に越したことのない存在なのだ。
しかし、「投資」となれば話は別である。
「投資」は投資する人の自由意思で多くもなれば少なくもなる。
大きなリターンを狙って大きく投資する人もいれば、堅実なリターンを想定して手堅く投資する人もいるだろう。
その額は、ただ低ければいい、というものではない。
つづく