未来とは「起きる」ものではなく「起こす」もの―ビジネスの未来予測は難しいのか?!?―Ⅳ

ビジネス社会において、極めて必要かつ重要なテーマでありながら、実際には難しい「未来予測」。

ここでいう未来には3つの種類があり、それぞれ、必ず来る未来、来るかもしれない未来、自分で作る未来、ということになります。

 

この中で「来るかもしれない未来」が、ビジネス上最も大事とわかっていながら、日本企業に限らず、多くの企業がなかなか読み切れていません。

その結果、数々の失敗を招いているわけですが、この点に関してはどう考えたらいいのでしょうか。

 

このコラムの筆者は、次のように結んでいます。

―更に悪いことに、企業には、「自分に都合の良い未来予想図」を勝手に描いて、それに乗っかろうとしてしまう人が沢山居ます。

今手掛けているプロジェクトが順調なので、今後もそれが続くと思ってしまったりします。

変化を恐れ、考えないようにしているんですよね。

これが、「未来予測が下手」と言われる所以でしょう。

 

ドラッカーが言うように、企業は3に重点を置かねばなりません。

自らの事業・企画で未来を切り拓くことです。

その時に頼れる未来予測は1のみ。

未来とは「起きる」ものではなく「起こす」ものであると認識しなおすならば、自分に都合の良い未来予想図を作らずとも、未来そのものを作って行けるはずです。―

 

うーん、こんな風に結論付けられても、どうしたらいいのか、なかなかわかりませんね。

今回、冒頭で取り上げた「ワープロ専用機」の問題は、どう解釈すればいいのでしょうか。

 

「ワープロ専用機」という存在そのものを知らなかった私には、当時企業の担当者が何故そう考えたのかはあまりピンときません。

ただ、30数年前自分たちで立ち上げた事業では、最初からMacのパソコンを導入して、その編集機能と通信機能を駆使していました。

 

当時、Windowsはまだ様々な機能面でMacに後れを取っており、マーケティングを生業(なりわい)にしていた私たちの事業ではMac以外には考えられなかったのです。

ただし、当時のMacは極めて不安定でしばしばフリーズして困ったことを覚えています。

 

専用機といえば、私がまだ子供の頃、トランジスタラジオというのが一般に普及していて、各家庭に一台くらいはあったのではないでしょうか。

私は夏休みのラジオ体操の際に、町内の子供会のみんなが集まる広場に持っていたことを思い出します。

 

私が持っていたのはナショナル(現在の「パナソニック」)の「ワルドボーイ」というヒット商品で、デザインもカッコよかったことを覚えています。

このトランジスタラジオも日本製品が世界を席巻したと思いますが、今ではあまり見かけなくなりました。

歴代のノートパソコンとタブレット

 

つづく