経営にとって最も重要な要素は『洞察力』と『先見性』―ビジネスの未来予測は難しいのか?!?―Ⅴ(おしまい)

ワープロ専用機、トランジスタラジオ、テープレコーダー、ⅭⅮラジカセ、ビデオデッキ等々、かつては当たり前のように各家庭や職場にあったにもかかわらず、すっかり姿を消してしまったもの、またはほとんど見かけなくなったものというのは少なくありません。

そのうち、家庭の固定電話とかFAXとかも姿を消すかも知れないな、とも思います。

いろいろなモノやコトが新しく現れたり無くなったりというのは、世の中の流れとして仕方のないことなのでしょう。

 

普段の個人的な生活の中では、その流れを自分なりに受け入れるなりスルーしていけばいいのかも知れませんが、こういった製品やサービスを提供する側の企業としては、これをテキトーに流すというわけにはいきません。

それがその企業の主力商品であったり、莫大な開発費をかけた新製品だった場合、企業にとって死活問題となるからです。

 

私が尊敬する業界の先駆者の言葉に

「経営にとって最も重要なのは『洞察力』『先見性』である。」

というものがあります。

まさに今回のテーマをよく言い表しています。

 

しかし、かなり鋭い『洞察力』をもってしても、現代社会の動きを読み切るのは難しい。

的確に『先見性』に結びつけるのは容易なことではありません。

 

私はこの『洞察力』と『先見性』に『スピード』を加えたいと思います。

『俊敏性』とか『即決性』と表現してもいいかも知れません。

 

トライ&エラーを繰り返して、ときには素早い撤退、適切な微調整といったことを行ないながら新しい事業を組み立てていく、こういったやり方が必要な時代なのだろうと思います。

だとすれば、多くの日本企業にはこの要素が欠けていると言わざるを得ません。

 

今回のコラムで指摘されている「必ず来る未来」の中の「明らかに到来する未来」に、ビジネス上最も重要なアイテムとして「デジタル社会の到来」があります。

これは、「来るかもしれない」とは違い、明らかな未来です。

 

だとすれば、各企業、特に中小企業の場合この点がかなり遅れていると言わざるを得ない状況ですので或る意味深刻です。

私は現在、自分の職場である会計事務所の高度なデジタル化を図りながら、顧客にもその的確な対応を勧めています。

オフィスのデスクはすべてフリーアクセス

ノートパソコン+サブモニターは全員に

 

「デジタル化」といってもそのやり方や内容はどんどん変化しますので、常に『俊敏性』を持った対応が必要になります。

当面の大きなテーマであるこの点に関して、顧客と一緒に取り組んでいくことになりそうです。

 

新しい複合機にコロナ用検温スペース、

集中業務用フリーアクセスのデスクにも

サブモニターを設置

 

おしまい