困った癖は文房具に限らなかった―いつも「筆立て」は満杯の法則―Ⅱ

目の前の筆立て(ペンスタンド)を満杯にしてしまう、というのが、少し困った私の癖というか性向である。

ペンスタンドは、書斎のデスク上に2個、オフィスのデスク上に2個、大きめのマグカップなどを利用しているが、いずれも満杯である。

おかげで新しく手にした文房具などを使った後、しまおうと思っても立錐の余地もないのだ。

 

普段、そんなに沢山の文房具をあれこれと駆使しているわけではない。

ということは、びっしりと詰まったそれらは、ほとんど使わないものばかりである。

 

なんでこんなに増えるのか?

考えてみた。

 

ボールペンや鉛筆など、会議資料にくっついていたり、出入りの業者などからノベルティとしてもらう機会も多い。

そうやって手にしたものを、その都度、考えもせずに次々と放り込んでいるからこんなことになっているのだろう。

 

雑誌などを見ていると、男性誌ではときどき「文房具特集」といった企画を目にすることがある。

「大人の男が選ぶ文房具はこれだ!」とか「一生モノの文房具に出会う」といったタイトルで、こだわりの逸品ともいえる文房具類が特集されているのだ。

 

私も万年筆やシャープペンシルなど、そういった逸品をいくつか所有していないわけではない。

しかし、目の前のペンスタンドを埋め尽くしている文房具たちは、そんな特選品からはほど遠いガラクタのようなものばかりである。

 

どうしてこんなにため込んでしまうのか?

そんなことを考えながら、改めて自分の生活を振り返ってみた。

 

そうすると、この「満杯にする癖」は、何も文房具に限ったことではない、と気がつく。

本棚も、ⅭⅮラックも満杯である。

 

本棚については以前書いたことがある。

書斎の側面と背面の二つの壁は、床から天井までのすべてを棚として使うことができる作り付けの本棚で、相当な量の書籍を収納することが可能である。

 

最初は側面の一部だけがそうなっていたのだが、本の量が次第に増えてきたために、知り合いの工務店に頼んで、あとからさらに追加して背面の壁にも作ったのである。

さらにあふれ出た書籍たちは、今度はオフィスに持ち込んで、社員たちにも読むように、とオープンにしたのだが、誰も読む人間はいなくて、昨年の大掃除の際に大半は捨てられてしまった。

書斎の筆立て。いろんなものが入っています。

つづく