すべての地域でいつでも―我々の仕事はどう変化していくのか?「これまで」と「これから」を考える―Ⅻ
我々会計人の取り組むべき仕事として「これまで」を振り返り、そこを起点に「これから」を考えてきました。
そのロジックに「英語の5W1H」を利用して分析を試み、「What何を」と「Who誰が」については終わりましたので、残りの項目について考えていきたいと思います。
次は「Whereどこで」ですが、これは「訪問可能な地域内で・・」と定義づけています。
というのは、以前にも書きましたように、私たち(「税理士事務所」)の場合は、わりとはっきりしていて、直接会うという接触可能な距離範囲で成立する地元密着型の職業だからでした。
しかし、この原則も変わりつつあります。
ネットを経由することで、ある程度の業務は提供できることが確認されました。
そこで、次のように考えてみました。
「Whereどこで・・・データの交換が可能なすべての地域で」
というように、より拡大し大きく変わっていくはずです。
ただ、いかに「データの交換」がサクサクと便利な世の中になったとしても、顧客と直接「会う」という行為自体は重要です。
そのため、現実的には、そのコスト(交通費等出張経費)を受け入れてくれる顧客に限られてくるのではないでしょうか。
次に「Whenいつ」ですが、これは「申告期限や法定期限を守って」と定義づけていました。
我々の仕事は、案件によって締め切りや納期が決まっているものではなく、あらかじめ、決算月や届け出期限が決まっていれば、法律に応じてその期限を守らなければならないというタイプになります。
つまり、顧客の事情やこちらの都合でどうこうできるものではありません。
しかし、「What何を」のところで定義した「その専門知識を応用して経営上重要な計数管理に関するサービスを」となると、法定期限に限られたことではなくなります。
法定期限を守るのはもちろんのこと、経営上重要なタイミングにはいつでも対応しなければならないことになります。
したがって
「Whenいつ・・・・・案件の重要度に応じていつでも」
となるのではないでしょうか。
ルーチンの仕事がただでさえ忙しいのに・・と、不満が出そうですが、ルーチンの定型的な仕事は、できるだけ効率化省力化を図って、重要なスポット案件にいつでも対処できるように備えておくことがこれから目指すべき方向性だと私は考えています。
顧客との直接の面談は大切ですが・・・
つづく