これまでいろいろ書いてきた―「着道楽」?楽しく、面白く生きるのが、私の人生の目標(by石津謙介)―Ⅷ(いったんおしまい)

ファッションなんてまるでチンプンカンプンだった田舎の高校生活を経て、東京で大学生となった私。

着るものに関して、ようやくその基礎知識を知るきっかけとなったのは、カミさんに借りた1冊の本であった。

そこで、洗礼を受けたのはIVYファッションでありトラッドファッションだったのである。

 

私はこれまで、このブログでも、ファッションに関することというか着るものについては結構書いてきた。

アイテム別に言えば、セーター、コート、ジーパン(今みたいに『デニム』とは言わなかった)、シャツ、レザーといったテーマを取り上げて、いろいろと書いた覚えがある。

調べてみたら、実際かなりの分量書いてきたことがわかった。

 

男性ファッションについて書かれたものは多い。

女性誌ほどではないものの、男性ファッション誌もそこそこ発行されている。(ただし、発刊されたものの、廃刊になる雑誌も多い。近年、特に男性誌は厳しいようである。)

 

また、男性の着こなしについて出版されている本も、昔に比べると本屋に行けば多く見られるようになった。

ネット上のコラムやSNSにおいても、男性ファッションについてこだわりのある人や専門的な知識の豊富な人、特定のジャンルについてオタクに近い人など、多種多様な人たちが書き込んでいる。

 

そんな中、今さら私がファッションについて、少々の知識や思い入れなど書いてみたところで、何の足しになるだろう。

所詮、底の浅い上っ面の見解に過ぎないのではないか、と思っていた。

 

しかし、「待てよ・・」とここで考えた

どんな知識の修得にも情報の受け入れにも、それを受ける側のレベルや様々なタイプといったものがあるではないか、ということである。

私は私のレベルなりに男性ファッションというものを理解していればいいのであり、私の好みや個性が反映されていればそれでいいのではないか、と思ったのである。

 

何も極めてハイレベルである必然性も、際立って個性的である必要もないのではないか。

ということで、服好きの私が思うところのファッション雑感について、つらつらと書き連ねてみようと思っている。

 

さて、IVY、トラッドファッションの洗礼を受けた私が何か書くとして、まず冒頭に持ってくるのには何が相応しいか考えてみた。

そうしてやはり思い至ったのがボタンダウンシャツである。

私のファッション雑感シリーズは、まずは「ボタンダウンシャツ」から始めようと思う。

 

これは鎌倉シャツのパーティーでいただいた、

イラストレーターのグレアム・マーシュ氏による

IVYファッションのイラスト。

*グレアム・マーシュ イギリスのアートディレクターでありアイビー評論家。主な著作は、世界中で翻訳される『The Ivy Look』や『Hollywood And The Ivy Look』。アイビーが流行った1960年代の映画・俳優・ジャズ・服装に関して世界トップクラスの見識を持ち、自身の猫のキャラクター「MAXくん」で独特な世界観を作り出す唯一無二のイラストレーターでもある。

 

いったんおしまい