親と同じことを繰り返している―孫たちとの日々・・喧騒とカオスの1週間―Ⅱ
普段私は、独り暮らしには広すぎる田舎の家で過ごしており、そんなにあれこれものもいらないため、身の回りは比較的シンプルである。
特に今回、幼い孫たちを連れて帰ってくるということだったので、危なくないようにと、余計なものはできるだけ片づけた。
広めのリビングはガランとしていたはずだが、孫たちが到着するや否や、ものの10分も経たないうちに、その床は、鞄、着替えの服、下着、おもちゃなどで足の踏み場もないほどとっ散らかってしまった。
私は、潔癖症的なきれい好きというほどでもないので、それほど気にもならないが、それにしても一瞬でこんなになるものか、とあきれてしまう。
子育ては持久戦でありめんどくさいこととの戦いである。
幼い子供を二人連れて出かけるとなると、実にいろいろなものを準備しなければならない。
今回、せっかく田舎に帰ってきたのだから、と長女とカミさんは孫たちを連れてあちこちでかけた。
金曜日に帰ってきて、ちょうど次の土曜日に宮崎で花火大会があるということで、みんなで見物に繰り出したのである。
この宮崎の花火大会は、ちょっと季節外れでもあり珍しいので、大勢の人が見物に訪れていた。
田舎の花火大会にしては、花火の数も種類も盛大で周りも大いに盛り上がっている。
とはいえ、子どもたちは、1時間近くにわたって打ち上げられる花火に、最初の10分くらいは興味を示すものの、すぐに飽きてちょろちょろ動き回り始める。
人混みが多いので目が離せない。
花火と孫たちの両方に目を配りながら、田舎に帰って最初のイベントは終了した。
子供たちには寝る支度をさせ、私の運転で高速道路に乗り、約100キロの道のりをうちまで帰った。
『東京で子育て中、こんな夜のドライブをしながら、遊びに出掛けたリゾート地やスキー場から家まで帰ったっけなあ・・・』
と、昔を思い出しつつハンドルを握る。
何のことはない。
親と一緒にしていたことを、娘も孫たちと繰り返しているのである。
公園の中を姉弟手をつないで歩いております。
つづく