すっかりヘトヘト・・・― 孫 た ち と の 日 々 ・ ・ 喧 騒 と カ オ ス の 1 週 間 ―Ⅲ
幼い子供を二人抱えてのお出かけというのは結構大変なものがある。
私とカミさんは3人の子供たちを育ててきたが、核家族世帯として東京で暮らしていたときも、しょっちゅうあちこちに出掛けていた。
普段、コンクリートジャングルの中で暮らしていると、週末くらいは大自然の懐に飛び込みたくなる。
とはいえ、それがあまりに頻繁だったので、しまいには子供たちが、
「週末くらい近所の公園で、お友達の○○ちゃんと遊びたい。」
と言いだされる始末だった。
私とカミさんは
「じゃあ、わかった。○○ちゃんも誘って、いっしょに遊びに行こう。」
と、娘たちの近所に住むお友達まで連れて、郊外に遊びに行ったこともある。
まあ、そんな生活を散々送ってきたためか、娘たちは大人になって自分の子供を持つ身になっても、そのDNAが抜けていないらしく、暇を見つけてはあちこちでかけている。
今回の帰省中も、下調べをしては、やれイベントだやれ公園だと、予定をいっぱい入れてきていた。
宮崎での花火大会の次の日は、鹿屋市にある「バラ園」の秋薔薇がちょうど満開らしいというので見物に行くことになった。
「鹿屋バラ園」は敷地面積も広く、高低差も結構あるので歩きがいがある。
よくある、鐘を鳴らすとどうたらこうたら(二人は永遠に結ばれる、とか)という奴。
なわけねーだろ!!
見頃(みごろ)といわれていた秋の薔薇の咲き具合はいまいちであった。
それでも、好きなタイプの花を選べる有料の薔薇積み(剪定鋏を借りて、気に入った花を切り花にするのである)などを行ないながら、園内を歩いて回る。
私には、特に花をめでるといった趣味があるわけではない。
こうやって孫たちといっしょでもなければ、わざわざ来ることもないだろうな、と思いつつ、広い園内をあちこち歩き回った。
普段やり慣れない子連れでの移動の上に、ちょろちょろ動く2歳の男の子からは目が離せない。
前の日の、花火大会のときもそうだったが、いつもは使わない神経を使いながらの長時間公園散策にはひどく疲れてしまった。
途中、カミさんは、
「(今日はじいじにお任せで)先に車に戻って待っているからね。」
と、行ってしまった。
慣れない孫のお守りにすっかりヘトヘトになりながら、そのあとじいじはうちまで運転して帰ったのである。
つづく