電卓と決算表

資金は足りているか!? ~後編~

●資金ショートの恐れはないか?

 売上・売掛金の入金、受取利息などの収入を経常収入といい、またその反対に、商品の仕入れ、人件費、その他経費の支払いを経常支出といいます。この経常収入と経常支出から導き出される経営指標を経常収支比率と言います(経常収支比率=経常収入÷経常支出)。これが100%を下回ると、経営収入よりも経常支出のほうが大きいことを意味し、収入の不足分を借入金等でまかなうことになります。反対に100%を上回っていれば、それだけ資金に余裕があるということであり、借入金の返済や設備投資、資金の蓄積等に充てることができます。資金繰り改善には100%以上は必要です。

●借入金への依存度は少ないか?

 資本金、利益準備金、別途積立金、繰越利益剰余金等を合計したものを自己資本といい、現在の会社の総資産のうち自己資金で投資したものがどれくらいあるかを見ます。自己資本は、倒産という大波から会社を守る最後の防波堤といえます。したがって、経営状態が良好な時には、自己資本の充実をはかることが大事です。総資産と自己資本の割合を見るための指標が自己資本比率です。目標とすべき目安は50%ぐらいですが、最低でも30%超が望ましいでしょう。自己資本比率が低いと、それだけ債務超過に陥いる危険性が高くなり要注意です。

●設備投資などの資金調達は健全か?

 投資資金の回収が長期間に及ぶ設備投資(固定資産への投資)は、返済が不要な自己資本ですべてまかなえることが理想です。しかし、現実には自己資本ではまかないきれず、その不足分を返済期間の長い「長期借入金」等の固定負債でまかなうことになります。固定資産と固定負債及び自己資本との割合を見るための指標を固定長期適合率といいます。この比率が100%以下であれば、自己資本と長期借入金等でまかなえている望ましい状態にあるといえます。100%を超えていれば、資金調達の一部が短期借入金等でまかなわれていることになり、短期的な資金繰りの安全性が損なわれている状態なので改善が必要です。