デジタル化・AI導入補助金の交付規定が発表されました

インボイス枠(インボイス対応類型)のポイント整理
2026年度のIT補助金は、正式名称が「デジタル化・AI導入補助金」となりました。
名称に「AI」が加わったことで大きな制度変更を想像される方も多いかもしれませんが、インボイス枠(インボイス対応類型)に限って言えば、補助額・補助率など制度の骨格に大きな変更はありません。
ただし、過去(IT導入補助金2022~2025)に採択された事業者については、2026から注意すべき点が明確に増えています。本記事では、当事務所で対応可能な「インボイス枠」に絞って、実務上重要なポイントを整理します。
1.交付規程の概要(インボイス枠)
インボイス枠について、交付規程全体を通しての印象は次のとおりです。
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補助上限額・補助率・対象経費などの基本設計は前年踏襲
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インボイス対応(会計・受発注・決済)という枠の位置づけも変わらない
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一方で、過去採択者に対する要件が明確化・厳格化されている点は要注意
特に重要なのは、過去に交付決定を受けた事業者について、
「交付後3年間の事業計画の策定・実行」と「効果報告」が明確な要件として書き込まれ、
未達や未報告の場合に返還リスクが明示された点です。
なお、これらの追加要件については、小規模事業者は適用外とされています。
2.補助上限額・補助率(インボイス枠)
インボイス枠(インボイス対応類型)の補助額・補助率は以下のとおりです。
補助額・補助率一覧
| 区分 | 補助上限額 | 補助率 | 主な要件・注意点 |
|---|---|---|---|
| ITツール(会計・受発注・決済) | ~50万円 | 中小企業:3/4 小規模事業者:4/5 |
機能要件:1機能以上 |
| ITツール(会計・受発注・決済) | 50万円超~350万円 | 2/3 ※50万円以下部分は上段補助率 |
機能要件:2機能以上 |
| PC・タブレット等 | ~10万円 | 1/2 | ソフト利用に資するもの |
| レジ・券売機等 | ~20万円 | 1/2 | ハードのみ申請不可 |
※ソフトウェアの導入が必須で、ハードウェアのみの申請はできません。
※オプション費用、導入支援、設定、研修、保守等も補助対象になり得ます。
3.応募要件(インボイス枠)
3-1.対象事業者
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中小企業・小規模事業者等
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日本国内で事業を営んでいること
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交付規程・公募要領で定める要件を満たすこと
3-2.インボイス枠で特に重要な要件
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インボイス制度に対応したソフトウェアであること
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「会計」「受発注」「決済」のいずれか(50万円超は2つ以上)の機能を有すること
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PC・レジ等は補助対象になり得るが、必ずソフトウェアとセットで申請
3-3.【重要】過去採択者(2022~2025)の追加要件
過去にIT導入補助金(2022~2025)で交付決定を受けた事業者は、以下の要件が追加されています。
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交付申請時点の翌事業年度以降3年間の事業計画を策定・実行
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1人当たり給与支給総額の年平均成長率
日本銀行が定める「物価安定の目標 2%」+1.5%以上 -
交付申請時点で、賃金引上げ計画を従業員に表明
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事業実施効果の報告を期限内に実施
これらの要件を満たさない場合、補助金の全部または一部返還となる可能性があります。
※小規模事業者は、これらの追加要件の適用外です。
4.第1回~第4回の申請締切(インボイス枠)
申請スケジュールは、事務局の「事業スケジュール」ページで公開されています。
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1次締切:2026年5月12日(火)17:00
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2次締切:2026年6月15日(月) 17:00
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3次締切:2026年7月21日(火)17:00
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4次締切:2026年8月25日(火)17:00
申請を検討される場合は、必ず最新の公式スケジュールを確認してください。
まとめ
インボイス枠(インボイス対応類型)は、2026年度も引き続き
高い補助率でインボイス対応を進めやすい制度です。
一方で、2026からは
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過去採択者の事業計画・効果報告
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未達時の返還リスク
といった点がより明確になっており、申請前の要件整理がこれまで以上に重要になっています。
当社では、インボイス枠(インボイス対応類型)に対応した(株)TKC製のITツールの
IT導入支援事業者です。
制度要件の整理から申請設計までのサポートを行っています。
ご不明点があれば、お気軽にご相談ください。

