「坂」の風情についてⅢ(おしまい)
ただこの坂についての説明文は、簡単すぎて「ちょっとそっけないかな。」と思うものも多い。
別に案内板という訳ではないので、そんなに詳しく由来を書くという意図ではないのだろう。
例えば白金にある「明治坂」などはたいそう立派な名前である。
さぞかし深い背景でもあるのだろう、という気がするが、
「昔から存在していた道であるが、明治坂と呼ばれたのは、大正初年からであると伝える。」
と、まあ説明にもなっていないくらいの簡単な書き方でしかない。
笑ってしまうくらいの抽象的で一般的なそっけない紹介でしかないのは、もっと知りたければ自分で調べろ、ということなのだろう。
ま、ただの柱なので名前がわかっただけまし、としなければならないのかも知れない。
散歩をしていて、坂を登るか降るということは、もとの場所に帰るには必ずその逆があるということである。
当り前の話だが・・
それは当然、平坦な道を歩くよりも負荷がかかるということでもある。
しかし、やはり「坂」には何とも言えない風情のようなものがある。
この高低差を楽しみつつ散歩を続けようと思っている。
おしまい