「情報発信(アウトプット)」は極めて効果的な記憶法―ドラッカーの学習を通じて学んだこと―Ⅱ

先日、私がドラッカー学会理事の佐藤 等氏による「仕事と人生に生かすドラッカーの教え」という著書から学んだのは「情報」に関する考察でした。

そこで紹介されていた言葉は

「知識は、本の中にはない。本の中にあるものは情報である。知識とはそれらの情報を仕事や成果に結びつける能力である」

というものでした。

 

つまり、ドラッカーは「情報」を「知識」と同列に置いていません。

「情報」はインプットした時点ではまだ素材であり、我がものにするためには、単調な練習や反復といった行為を繰り返す必要があるといっています。

 

そこで私は、もう一つの方法を考えてみたいのです。

それは、ここには書かれていないのですが、「情報発信(アウトプット)」ということを提案したいと思います。

 

反復や練習といったものを自らに課す、というのは、「情報」を「知識」に変えるための自分に向けた基本ともいえる行為です。

この内なる作業は、知識を我がものにするための最も基本的かつ重要な行為といえましょう。

 

私はこれに「情報発信(アウトプット)」という方法論を加えてみてはどうか、と考えてみたのです。

これは、上記の「内なる作業」に対して、方向軸が「外」に向かうことになります。

 

上記のように考えたのには理由があります。

というのは、これは日頃私が実践しているやり方であり、「情報」を「知識」として身につけるためのかなり有効な方法論だからです。

 

引用した文章の中では、「情報」を記憶にまで落とし込むことの大切さが述べられています。

一つの例えとして、反復練習によって頭に叩き込む掛け算九九のように、記憶に定着させるべきといっています。

 

ただ、ここでちょっと引っかかるのは、いい大人になってから反復練習によって記憶に定着させるというやり方はちょっとしんどいな、ということです。

他に何かいい方法というものはないのでしょうか。

 

そこで、私がこれまで経験してきた中で、「情報」を記憶に定着させる方法として極めて有効なのは、得られた「情報」を一度咀嚼して吐き出す、即ちアウトプットするということです。

これは私が経験上修得した、極めて効果的な記憶法といえます。

 

                基本書ですが・・・

つづく