多くの知識や情報を吸収する必要があり、インプットが大事―現代経営に不可欠な「先見性」を手にするには―Ⅲ
「先見性」が、経営者にとって、事業を維持発展させていくための、不可欠な資質でもあることは今さらいうまでもありません。
とはいえ、その資質に欠けるために、新しいテクノロジーやそれに応じたビジネススタイルというものをなかなか受け入れられない経営者が多いことも事実です。
インターネットという技術や携帯電話といった新しいツールが世の中に出現したときも同様でした。
その技術的な脆弱性や使い勝手の悪さなど、これらが持つネガティブな面だけを強調して、受け入れようとしない人は多かったのです。
このように、世の中に新しく出現するものには、初めは頼りなく見えたり、使いづらかったり、極めて高額だったりと、一般的に普及するようになるとはとても思えないものも数多くあります。
もちろん、その中には本当に一過性のものもあり、何でもかんでも新しいものを受け入れればそれでいい、という話ではありません。
経営者というのは、まさに最前線のビジネス執行者であり、一般の就労者よりは多少大きな責任を負っている立場でもあります。
この、ビジネスに一定の責任を負っている立場の経営者にとって、資質としての「先見性」があるか否かは、極めて重要なテーマでもあるのです。
何故ならば、世の中に流行り始めたもの、みんなが注目しようとしているもの、普及しかけているもの・・・といった中から、
「これは単なる一過性で終わるだろう。」
「これはやがて成長発展してビジネスのインフラにまでなるだろう。」
といった可能性を見分けられるか否かは、その後の事業の行方に大きく影響するからです。
一般的には、
「経営者が「先見性」を持つには、世の中のいろいろな事象を詳しく知る必要がある。その知識をもとに、必要なものとそうでないもの、重要なものとそうでないものを取捨選択する力を磨いていくことになる。」
と、解釈されるのではないでしょうか。
したがって、
「経営者が「先見性」を持つにはインプットが大事であり、できるだけ多くの知識や情報を吸収する必要がある。そして、それをもとに取捨選択する力、即ち「先見性」を身につけていくことになるのだ。」
という順番で考えるのではないかと思います。
飲み物をいただきながら情報収集。
つづく