わかりやすくなければ・・・―言いたいことが言える立場を最大限に利用しよう―Ⅲ
「情報発信(アウトプット)」に取り組むには、ちょうどいい社会的ポジションにいるのではないかと思われる中小企業経営者。
しかも、ほぼプラスに働くことばかりで、それを行なったからといって特にマイナス面が起こることは考えられないのが、この取り組みの良いところです。
その「情報発信(アウトプット)」において「本音」を伝えることができれば、さらに評価は高まるでしょう。
またその方が、世間的な支持を得られやすいし、受けもいいことでしょう。
私は、SNSその他にいろいろ書くだけではなく、地域FM放送などを通じても、経営者や専門家として、わりと本音の話を披露することが多い立場にあります。
しかし、今のところ業界側からも聴取者側からも、特にクレームがついたといったことは起きていません。
放送に際して、こちらとしては、いろいろな本音の話を分かりやすく伝えているつもりです。
おそらく、聴取者のみなさんには、興味深く聞いてもらっているのではないかと思っています。
また、「本音」と並んで「わかりやすさ」ということも、経営者の「情報発信」においては気をつけてもらいたいことの一つです。
世間の人は「本音」を聞きたがっているのだ、と先述しましたが、同様に「わかりやすさ」も強く求めているのです。
例えば、私の専門分野である税務会計の世界などは特にそうです。
かなり、専門性の高い分野なので、通常会計の世界でしか使わない専門用語や税法における専門用語などが頻繁に登場します。
これは、かなりわかりやすい形でお伝えしようと努力しなければ、まず普通の人の頭にはなかなか入っていきません。
しかし、同業者の中には、ご自分の専門性の内容が明らかになるのが嫌なのか、或いは権威あるように見られたいのか、人によってはあえて難しい専門用語を駆使する方もいらっしゃいます。
そうして、素人であるクライアントを煙に巻く会計人もいるのです。
確かに
「話の内容はよくわからなかったけれど、うちの先生はきっと偉いんだろうなあ・・・」
と思わせるのには効果があるかも知れませんが、結局
「よくわからなかった。」
という世界を作り出しているにすぎません。
これは、年配のお医者さんなどでもよく聞く話です。
つづく
今日の川柳コーナー
◆いつか読む 積読本(つんどくぼん)を 脇に見る
◆いつ読むの 黄ばんだ背中が 文句言う
机のすぐ横に、結構な高さに積みあがってます。
長くなると、本の背表紙が日に焼けてきたりして・・・・