会社の中で必要なスキルしか学ばない傾向―PM(プロジェクトマネージメント)的発想で仕事を考えてみる― Ⅱ

プロジェクトの計画立案から完了までを円滑に運営できるよう管理・支援する役割であるPM(プロジェクトマネージメント)があまりうまくいっていないといわれる日本企業。

このPMの考え方が、マーケティングリサーチを行ない、レポートをまとめるという、かつて私が取り組んでいたビジネスによく似ていると感じたのでした。

 

日本企業においてPMの導入が進まなかったのにはそれなりの要因があるようです。

この点について、PMに詳しいマネジメントソリューションズ社長の高橋信也氏は次のように語っておられます。

 

― そもそも日本企業では会社の中で必要なスキルしか学ばない傾向があります。

PMという新しい考え方をしっかりと吸収せず、一過性のものとしか捉えてこなかった。

日本企業はこの30年間、PMという大事な新しい考え方を吸収するチャンスを逃してきたのです。

その結果、今のようにPMが機能せず、多くのプロジェクトが失敗するという状況に陥っているのです。―(JBpress2021/04/05参照)

 

この高橋社長の「そもそも日本企業では会社の中で必要なスキルしか学ばない傾向があります。」という話を読んでいて、何年か前、三菱重工の豪華客船事業からの撤退について、このブログで取り上げたことを思い出しました。

当時、私は次のように書いています。

 

―三菱重工の宮永社長は、大型客船事業からの撤退について、次のように敗戦の弁を語っておられた。

その最大の理由は「求めるものが様変わりしていた」ということである。

「デジタル化が進み、客室全てで快適にインターネットにつながらないといけない。(中略)

蛇口をひねるとワインが出てくる装置など、様々なことが求められた。

壁の塗装、タイル張りも何度もやり直した。

ファッションと同じで、欧州の人の趣味に合わないというのだ。

船というより、高層ホテルを造るような感じだった。」

 

三菱重工は、大型豪華客船事業に際して、自前の工場だけで作る「セクショナリズム」であたったらしいのです。

ところが、それでは欧米のクラス社会が要請するハイセンスな世界観などに応えることができませんでした。

 

何度もやり直しをせざるを得なくなり、大幅な赤字を計上する結果となったのです。

現在、三菱重工は大型豪華客船事業から撤退しています。

これは、今回のPMのお話と実によく似ているのではないでしょうか。

 

つづく

 

今日の川柳コーナー

◆後ろから 頭頂写すな 気にかかる

後方やや上からのアングルには気をつけて

◆ハゲ来ても 渋さで勝負と 行きたいが

ショーン・コネリーが亡くなりましたが、

彼は、頭が薄くなっても、渋さが増して

カッコよかった。