中小零細企業にとって外部の「参謀役」は必要不可欠―年1で行くか、月次で行くか、経営にどう向き合うかは社長次第―Ⅲ

単に「税金」のことだけでなく、「経営」にも深く関与するようになった担当税理士。

そのためには「蜜」な関係が不可欠となります。

 

この「蜜」な関係を担保するために、始まった関係構築が「月次関与」というビジネスモデルだったのです。

このモデルによって、1年に1回の「決算」まで待たなければつかめなかった会社の業績に関する数字が、期中であっても把握できるようになったのです。

 

私の事務所の場合、ほとんどの法人顧客(まあ大半は法人なのですが・・)は「月次関与」という契約形態になります。

わずかに「年1関与」も残っていますが、これは例外的なものになります。

 

法人でも「年1関与」というのは、2つのパターンがあります。

一つは非常に小規模で、月次で見る必要性がないというケース。

もう一つは、逆に規模が大きく、月次の経理管理体制も社内でほぼ完ぺきに整備されているので、税理士に頼むのは税務申告業務だけというケースです。

 

上記の2つのケースは、私の事務所の顧客としては少数派といえましょう。

顧問先企業としてボリュームを占めるのは、その中間にある規模の法人であり、実際最も数が多い日本の中小零細企業はこのクラスということになります。

 

ここのレベルの中小零細企業は、経理業務にスキルの高い専門要員を抱えていることは少なく、自らの力ではなかなか正確な業績の数字を掴むことができません。

しかし、正確な数字の把握というのは、決算に際してだけでなく、期中においても企業にとって必要不可欠なものになっています。

 

というのは、企業の存続発展を考えたとき、期中において数字を把握していくことは、企業経営上のリスクを避けるための必須条件と言えるからです。

ここにおいて、税理士のサポートが不可欠ではないか、と私は思っています。

 

現在の極めて難しい経営環境の中、社内に業績管理に関して高いスキルを持つ人材を抱えることが難しい中小零細企業にとって、外部の「参謀役」というのは必要不可欠です。

そのサポート役に最もふさわしいのが、税理士であり税理士事務所なのです。

 

 

つづく

 

今日の川柳コーナー

◆ロボットに 掃除任せる 逆単身

◆隅っこは 見ないふりする ロボ掃除