ずっとダッフルコートを探している―コート、コート、コート・・・続き―Ⅳ
この冬を前に、以前から欲しいと思っていた本格トレンチコートをようやく手にすることができた私。
予定外の大きな買い物だったために、
「さあこれで、今年の冬の大きな買い物は終わりだな。」
と思っていたら、また思わぬ事態が目の前に出現したのである。
以前、このブログでダッフルコートについて書いたことがある。
一昨年の11月に書いているから、やはり冬を前にして、コートに思いをはせていたのであろう。
それはこんな書き出しで始まっていた。
―ずっとダッフルコートを探している。―
トレンチコートも欲しいとは思っていたが、こんな風にブログにわざわざ書いたりすることはなかった。
こんな風に書くということは、よほど頭の中にこびりついていたに違いない。
ブログは次のように続いていた。
―「ダッフルコートだったらいくらでも売っているじゃないか!」と、言わないでいただきたい。実は私の指名の色やデザインがあるのだ。
まず色はキャメル。ベージュという言い方もできる。とにかく薄い茶系のあれである。
あとこだわるのは、コート前のとめ方である。(中略)
この前合わせには、いろんな種類がある。よく使われるのは皮ひもで輪っかを作り、留め具に水牛の角を材料に使ったものである。
しかし、私が欲しいのは皮や水牛の角ではない。輪っかを麻ひもで作り、留め具を木で作ったタイプのものである。
木で作ったものは通称「トグル」と言われている。「トグル」とは「浮き」のことらしい。
ベージュのダッフルコートはよくあるのだが、この「麻ひも」と「トグル」の組み合わせのものはなかなか見つからないのだ。―
とまあ、ダッフルコートといっても、そのデザイン形状については強いこだわりを持って、自ら上記のように指定していた。
キャメル色で麻ひも、トグル使用というのは、IVYファッション全盛の頃は、わりと普通に売っていたと思うのだが、その後、ぱったりと見かけなくなっていたのである。
昔のキャンパスにはこういう姿が普通に見られた。
つづく