もう一回、トレンチコートを着たいなあ・・・―コート、コート、コート・・・続き―Ⅲ

アパレルメーカーの倒産という思わぬ出来事によって、たまたま手に入ることになった本場イギリスメイドのアクアスキュータム製トレンチコート。

「キングスウェイ」と呼ばれるこの定番コートは、まさに非の打ちどころのない「ザ・トレンチコート」といった雰囲気を醸し出していた。

 

トレンチコートといえば、以前、このブログでコートについて書いたとき、大学生になりたての頃、かなり無理してバーバリーのトレンチコートを買ったことを取り上げた。

あのときも、本格トレンチコートに憧れがあって、「トレンチといえばバーバリー!」という思い込みで購入したことを覚えている。

 

そのトレンチコートは、その後体形が変わった(単に太った、ということなのですが・・)こともあって、やがて着ることもなくなった。

とはいえ、捨てるという選択はなかなかできず、長い間、クローゼットにしまい込んだままになっていたのである。

 

ようやく決心して捨てたのは数年前のことだった。

今考えれば、40年以上昔の年代物だったわけで、特に傷んだところもなかったので、そのまま取っておいて「メルカリ」にでも出品すれば、希少品として好きな人に売却できたかも知れない、と少し残念な気持ちである。

 

さて、そうやって最初の本格トレンチコートを手放したあとは、田舎の車社会暮らしということもあって、しばらくこのタイプのコートとは縁がなかった。

しかし、

「もう一回、トレンチコートは着たいなあ・・・」

という気持ちは強く、

「次に買う時もやはりバーバリーか、でなければアクアスキュータムかな。」

と思っていたのである。

               アクアスキュータムのロゴが見えます。

 

日本のブランドでは、コート専門メーカーである「サンヨー」に数年前から売り出された「百年コート」というシリーズがあり、評判になっていた。

これは「サンヨー」がコート専用メーカーとしての威信をかけて、「百年着られるコート」というコンセプトで企画開発した優れモノである。

 

私もデパートのコート売り場で袖を通したことがあるが、確かによくできたトレンチコートだった。

ただ私には、袖がやや細身すぎてジャケットやスーツの上から着るには、ちょっと窮屈な感じがしたことを覚えている。

 

まあこんな風に、トレンチコートに対しては、長年のいろいろな思いがあったので、ようやく手に入ったこの一枚をどうやって着こなそうか、今から楽しみである。

尤も、前述のように田舎は車社会なので、なかなか本格コートを着る機会はないのだが・・・・

 

               軍服の名残が残るDリング。

つづく